夜の空き家の廊下と階段
Gallery / House

誰もいないはずの廊下。
そこから、音がした。

山の貸家 暗い廊下 畳の居間 3:17 a.m.

家は、
何も言わなかった。
ただ、電話を置いた。

家のギャラリー / Phone.co.jp
House Gallery

山の上の古い貸家

『電話』の物語は、一軒の古い貸家から始まる。 そこは事故現場でも、廃墟でも、特別な曰く付きの家でもない。 ただ静かすぎる家だった。だから、電話の音だけが異様に大きく聞こえた。

この家に電話線はない。固定電話の契約もない。 それなのに、午前三時十七分、居間の畳の上で黒電話が鳴り始める。

家そのものが怪物なのではない。 しかし、この家は電話が現れるための条件をすべて持っていた。 一人になれること。外の音が届かないこと。夜の沈黙が濃いこと。 そして、過去の記憶が入り込む余白があること。

畳の上に置かれた黒電話
The First Room

畳の中央に、黒電話があった。

壁際ではない。棚の上でもない。居間の中央。 そこに置かれていたからこそ、電話は家具ではなく、訪問者に見えた。 家に来たもの。玲奈を待っていたもの。

House Details

この家が怖い理由

恐怖は、家が古いから生まれるのではない。 説明できそうな音が、少しずつ説明できなくなるから生まれる。

静かすぎる

車の音も、人の声も、隣家の生活音も届かない。 だから小さなベル音が、家全体を支配する。

暗さが残る

電気をつけても、廊下の奥、階段の下、襖の隙間に暗さが残る。 光が届かない場所が、電話の通り道になる。

音が移動する

最初は居間。次は台所。次は玄関。 電話そのものより先に、音が家の中を移動していく。

場所記録 / 山の貸家

場所 記録 関連ページ
居間 畳の中央に黒電話が出現。最初の着信。 序章
廊下 鏡や窓に、現実にはない電話が映る。 最初の着信
台所 壊したはずの黒電話が再出現。 黒電話
洗面所 鏡の中で、もう一人の玲奈が受話器を取る。 出ないで
玄関 外の暗闇に人影が現れ、最後の電話へ誘う。 最後の着信

家は逃がしてくれた。
でも、電話は、
家の外にもあった。

家のギャラリー / Phone.co.jp